神奈川県・伊勢原市にあるマンションの1室でタトゥースタジオを経営している女性彫師のおむおむのゆいめろさん(25)。全身にタトゥーを入れている彼女のSNS総フォロワー数は約6万人で、若い女性を中心に人気を集めている。
もともとはデザイナーを目指していたが挫折し、病院の事務職として就職。その後、タトゥーと出会い、独学で彫師を目指すようになった。タトゥーのどのような部分に惹かれたのだろうか。詳しく話を聞いた。(全2回の1回目/続きを読む)
◆◆◆
かわいいデザインに一目惚れしてタトゥーにハマる
――最初に自分の身体にタトゥーを入れたのはいつ頃だったんでしょうか。
おむおむのゆいめろ(以下、ゆいめろ) 22歳の時だったかな。タトゥーにネオトライバルというジャンルのタトゥーがあるんですけど、それをSNSで見つけた時に一目惚れしちゃって。「これを自分の肌に入れたい!」と思いました。
――ネオトライバルとはどんなタトゥーなんですか。
ゆいめろ 部族の方が身体に装飾するようなデザインのタトゥーを「トライバルタトゥー」と呼んでいて。そこから派生して現代風なデザインになったのが「ネオトライバルタトゥー」です。繊細な線でかわいいのが特徴ですね。
――ネオトライバルのタトゥーと出会ったきっかけは?
ゆいめろ もともとピアスが大好きだったんですよ。両耳に何個もつけていて、ピアス好きの友人もたくさんいたんですけど、その友人がタトゥーを入れていたんです。
「タトゥー、入れないの?」と何回か聞かれているうちに興味を持って。「どんなもんなんだろう」とInstagramで調べていたらネオトライバルのタトゥーと出会いました。
――そのデザインが衝撃的だったんですね。
ゆいめろ すごくかわいかったんですよ。気持ちが燃えに燃え上がりました。
ネオトライバルのタトゥーを彫ってくれるスタジオを探していくうちにピンとくる女性の彫師さんを見つけて。すぐに予約をしました。
――予約してから不安はありませんでしたか。
ゆいめろ やっぱり当日まで不安は大きかったです。タトゥーに対してよくないイメージを持つ人ってまだまだいるので、「もしタトゥーを入れると働く職場も限られるし、よくもわるくも人生が変わってしまう」と思っていました。