報道陣の取材に応じる兵庫県の斎藤元彦知事=27日午後、県庁

 兵庫県の斎藤元彦知事らの指示の下、元県民局長(昨年7月死亡)の私的情報が漏えいした可能性が高いと指摘した第三者調査委員会の報告書を受け、斎藤氏は27日、県庁で記者団の取材に「指示したという認識はまったくない」と関与を否定した。その上で、自身への処分を検討する考えを表明した。

 第三者委は、井ノ本知明・前総務部長が県議に情報を漏らしたと認定した。これについて「組織の長として申し訳ない」と謝罪。さらに「給与のカットを含めて、今後は自身の処分も検討したい」と述べた。ただ、情報漏えいと自身の関わりは「パソコンの中に不適切な情報があったという報告を受けたが、指示したことはない」と語った。

 元局長の遺族に対しては「相手のあることなので、おわびを伝えることはこれから考える」と述べるにとどめた。また、記者から知事を辞職する考えがあるか問われると、「県政を前に進めることが大事な役割だ」として、続投する意向を強調した。