「先生って職員室で生徒の悪口を言っていますか?」「部活を辞めたら内申点が下がりますか?」——10年以上中学校教諭を勤めたすぎやまさんが、SNSを始めて驚いたのは、“教師の本音”を知りたいという声が大きかったこと。
教育現場のリアルに迫った著書『教師の本音 生徒には言えない先生の裏側』より、なぜ“ブラック校則”が生まれるのか、すぎやまさんが明かした学校側の事情を紹介します。(全3回の3回目/最初から読む)
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生理でも「タンポン入れてプールに入れ」
『生理休暇』取得など、世間では女性の生理に対して配慮をすることが当たり前になってきています。
しかし、なんと驚くべきことに、生理でも水泳の授業を休ませてもらえない学校が、実はけっこうあるのです。
水泳の授業をやれるのは6月終わりから7月にかけての3~4週間と、かなり短い期間しかありません。
ところが、思春期ともなると「プールに入りたくない」「水着になりたくない」という子が一定数いて、毎回毎回『生理』という理由で休む子がいるのです。
授業を休むのは、テストを受けていないのと同じですから、当然成績は下がります。でもズル休みを野放しにしておくのもよくないということで、夏休みに補習の時間をつくって、そこで泳がせる学校もあります。
そこまではまだ理解できるのですが、「絶対にズル休みを許さない」という厳しいスタンスの体育教師が時々いるのです。そういう先生の中には「生理で休む」という生徒に、「生理でもタンポンを入れていれば血は出てこないんだから、プールに入りなさい」という人もいます。
これは、さすがに男性教員は言えませんから、女性の体育の先生がそう言うそうです。たとえ女性だとしても民間企業でこれを言ったら、即セクハラ・パワハラ認定されるでしょう。