旧統一教会の政治団体「国際勝共連合」会長である梶栗正義氏が沈黙を破り、ノンフィクションライター・石戸諭氏のロングインタビューに応じた。

 安倍晋三元首相の銃撃事件直後、NHKなどのインタビューにも答えてきた梶栗氏だが、公式見解を表明することに主眼が置かれ、旧統一教会と政治との“結託”や“癒着”がどのようなものだったのかについては、触れてこなかった。自民党が隠し続けた、秘められた協力関係とはどのようなものだったのか。知られざるエピソード満載のインタビューは4時間半に及んだ。

文藝春秋のインタビューを受ける、旧統一教会の政治団体「国際勝共連合」会長の梶栗正義氏 ©文藝春秋

自民党と旧統一教会が結んだ「推薦確認書」

 長年にわたる自民党への選挙応援の実態については次のように語った。

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「(2013年の参院選では安倍派の北村経夫議員を応援したが)平和連合として参議院の全国区の候補としてこの方を応援したいということをご報告申し上げ、それに対して、自民党にも喜んでいただいたという認識です」

「萩生田(光一)先生は都議会議員の当時から、私たちの末端の支部活動を通して縁があって、非常に政治信条を評価して期待している先生のお一人でありました」

旧統一教会の“教祖” 文鮮明 ©時事通信社

「私たちが『この人をぜひお願いします。応援しましょう』と声がけができる名簿を『一選挙区につき二千名』を目指して集めていたわけです」

「政策協定」と報じられた、自民党と旧統一教会関連団体のあいだで結ばれた「推薦確認書」についても、実物を梶栗氏が読み上げ、説明した。そこには「応援はするが、(関連団体の)名前は公表しない」という一文があるという。

安倍元首相が出演したビデオメッセージ

 梶栗氏は、銃撃事件の契機になった安倍元首相が出演したビデオメッセージの制作を仕掛けた人物だ。今回のインタビューでも、なぜ撮影がOKになったのかなど、初めて明らかになるエピソードを披露している。

関連団体イベントにビデオ出演する安倍晋三

 このインタビュー「統一教会と自民党 すべてを知る男の告白」は、3月10日(月)発売の月刊「文藝春秋」4月号に21ページにわたって掲載される(月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」では3月9日先行公開)。

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統一教会と自民党 すべてを知る男の告白